[重文]
銅 萩薄扇面双雀文鏡
(どう はぎすすきせんめんそうじゃくもんきょう )
室町時代
田万コレクション
D21.2
扇が鏡背いっぱいに広がっています。扇面には地模様があるだけなのですが、枝を垂らした萩がそれにかさなり、まるで萩までが扇面に描かれているような錯覚をあたえます。ところが、露を結んだ薄の穂のうえに扇が舞い落ちているとみると、不思議に扇の姿が消え、そこには萩と薄の野がひろがっているように思えてきます。このように扇と萩、薄の文様が浮き沈みして、さまざまなイメージを喚起させるところにこの図柄のねらいがあります。萩と薄と扇面の織りなす大胆な曲線と直線との交錯もみどころの一つです。