[重文]
鉄 天命極楽律寺尾垂釜
(てつ てんみょうごくらくりつじおだれがま )
南北朝時代・文和元年(1352)
中島小一郎氏寄贈
H17.1
天命は、現在の栃木県佐野市天明のことで、室町時代には福岡県の芦屋とならび茶釜の名産地として有名でした。この尾垂釜には、肩の周囲に鋳造で「極楽律寺総維坊」「文和元壬辰臘月日」という銘文があらわされています。極楽律寺は、鎌倉にある真言律宗極楽寺と推定され、その総維坊で使用されていたものでしょう。壬辰の年である文和元年(1352)12月8日の成道会のために製作されたと考えられ、古天命では唯一の年紀をもつ作例として重要です。初期の茶の湯と社寺との深い関係がわかる資料としても貴重なものです。