春日社寺曼荼羅図
(かすがしゃじまんだらず )
鎌倉時代
98.3×42.4 絹本着色
御蓋山を背にして春日野に点在する春日大社の社殿と境内、春日の東西両塔、興福寺の堂塔伽藍を俯瞰的に描いています。本図は、神像(垂迹神)や本地仏をあらわさず、堂塔伽藍のみを景観のなかに配する垂迹曼荼羅の一遺品で、一般に「宮曼荼羅」に分類される作例です。ゆったりとした構図、おだやかな賦彩など、やまと絵の伝統にのっとった堅実な風景描写は賞すべきで、数ある春日曼荼羅のなかでも鎌倉時代にさかのぼる貴重な作例です。